Q10:不貞が原因の離婚は証拠が必要なんですか?
A10:浮気が原因(民法第770条1号『配偶者に不貞な行為があったとき』)で離婚請求したい場合は、性行為の存在を確認ないし推認出来る証拠が必要です。不貞の事実があることを証明しなければならないからです。

離婚訴訟を提訴する場合、提訴理由を民法第770条1号『配偶者に不貞な行為があったとき』だけに限定しますと、相手方配偶者の不貞行為の証明が不十分だと、請求棄却で離婚が認められない場合が生じてしまいます。

民法第770条1号『配偶者に不貞な行為があったとき』が認められて離婚するのか、認められないで5号『婚姻を継続し難い重大な事由』を適用されて離婚するのかは、重要な問題で、「離婚請求」に併せて提訴した「慰謝料請求」の行方に大きく影響します。5号ですと、内容次第ですが、慰謝料が取れないか大幅に金額が少なくなります。
裁判の時だけでなく調停や協議離婚でも不貞の証拠をとっておくと、慰謝料請求の際に有利になると言われています。

慰謝料請求などで、通常証拠として有効なのは、

・探偵社・興信所の報告書
・第三者(友人、関係者、我々調査員など)の証言
・ホテル等、宿泊施設に出入りする場面や相手と一緒に写っている写真
・相手からの手紙や贈り物
・相手に書かせたメモ
・室内や車内での会話の録音テープ

などで、証拠類は合法的に確保されたものであることが必要です。(盗聴などは違法ではありますが、例外的に夫婦間での盗聴が認められた判例はあります)

さらに、その不貞行為が一度きりのものではなく、継続性のあるものだと示すことができれば証拠能力が強まり、より有効なものになります。

また、よくある例、夫が愛人の自宅に頻繁に通っているケースですと、ただ夫が女性の家に入っていくところを撮影しただけでは、「仕事上の相談だから10分くらいで出てきた」と反論されてしまい、決定的な不貞の証拠として不十分です。

・夫が女性宅に入ってから、さらに出てくるところも撮影する(出入りの時刻を押さえる)
・女性が出入りするところも撮影する
・その証拠を1日だけでなく複数日にわたって撮影する

というような場面を押さえることができれば、たとえラブホテル等へ行かなくても、不貞の証拠として強力なものになります。

有利に離婚をすすめようと思えば「相手の有責性」をどのように証明するかがポイントになります。日常生活の中で見付けた不貞の証拠は、出来るだけ残しておくよう努力しましょう。